ミカサエックスレイ株式会社

当社X線装置、宇宙へ

厳しい宇宙環境で、信頼の性能を実証

当社X線装置、宇宙へ

宇宙で初めてのX線撮影に成功

地球上で最も高い場所、エベレストでの挑戦を終えた私たちのポータブルX線装置。次に向かったのは、地球の“外側”でした。宇宙空間というこれまでにない環境での技術検証プロジェクトに当社の装置が採用されました。その第一歩は、無重力下で装置が安全かつ確実に動作するかを確認することでした。

無重力環境での試験

2023年、無重力環境におけるポータブルX線装置の検証試験に、当社の装置が選ばれました。このテストでは、装置が正常に動作するかだけでなく、宇宙飛行士が安全に操作できるか、操作性や撮影プロセスが宇宙環境に適しているかを慎重に検証されました。その結果は成功。宇宙での本格的運用に向けた大きな前進となり、次のミッションへ進むための確かな基盤となりました。

民間宇宙船ミッション

次のステージは、いよいよ実際の宇宙空間で装置を使用すること。2025年、私たちのX線機器は民間宇宙船のミッションに搭載され、4名の宇宙飛行士によって宇宙で史上初となるX線撮影が行われました。100年以上前に始まったX線技術が、ついに地球圏を飛び出して宇宙で応用された象徴的な瞬間でした。

当社X線装置、宇宙へ

特別製ではない、市販モデルが宇宙へ

今回のミッションで強調したい点がひとつあります。それは、宇宙に持ち込まれた装置が特別仕様のものではないということです。宇宙で使用されたモデルは、私たちが地上で提供している市販品とまったく同じもの。改造も特別調整も行っていません。「日常の医療現場で使われている技術が、そのまま宇宙でも通用した」。これは、私たちのポータブルX線装置が持つ基本性能そのものの高さを示しています。

なぜ当社の装置が選ばれたのか

本ミッションでは200機種のX線装置候補があった中で、なぜ当社の装置が選ばれたのでしょうか。その理由はいくつかあります。

① 出力と重量の最適バランス
KV・mAといった出力に対し、全体重量とのバランスが非常に優れていました。限られた資源で運用する宇宙船では、このバランスが重要な選定基準となります。

② 充電不要で500回撮影可能なバッテリー性能
宇宙船内ではバッテリーを充電できません。そのため、出発前に充電した状態で多数の撮影をこなせる性能が求められました。TRB9020Hは1回の充電で約500回の撮影が可能で、この要件を完全に満たしました。

今後の目標

今回のミッションの成功は、私たちの技術が極限環境でも通用することを証明してくれました。宇宙開発の現場では現在、将来の火星ミッションなど、さらに過酷なステージを見据えた研究が進められています。

なぜ宇宙探査にポータブルX線装置が求められるのか
将来の宇宙探査ミッションでは、長期滞在や過酷な環境への曝露により、これまで以上に医療リスクが高まります。また、地球との通信遅延が生じるため、地上チームに依存せず、宇宙船内で自律的かつ高度な医療ケアを行う体制が不可欠です。 X線撮影は幅広い疾患の診断に欠かせませんが、従来の臨床用X線装置は重く、かさばるのが課題でした。宇宙船や居住モジュールにおける厳しい重量・容積・電力の制限をクリアしつつ、迅速な画像診断を実現するためには、コンパクトかつ高画質なX線装置が求められています。

私たちのポータブルX線装置は、こうした次世代のミッションが抱える課題を解決できる可能性を秘めています。今後、新たなプロジェクトで当社の技術が必要とされた際には、確かな性能でその挑戦を支えられるよう、常に製品に磨きをかけておくことが私たちの役割だと考えています。

TRB9020H
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